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いよいよ明日からダボス会議が始まります。

私たちヤンググローバルリーダーは、
一日早く、
今日からワークショップが始まりました。

私たちの今日のテーマも、
金融危機。

最初のワークショップは、
金融危機によって浮き彫りになった問題と
予想外の出来事がどんな意外な結果を生み出しているかを議論しました。

金融危機に対するネガティブな意見は、
日本でも話題になるようなことが多かったけれど
予想外の出来事として出てきたのが、
NGOやNPOセクターに、たくさんの履歴書が届くようになったこと。
つまり、多くの企業のリストラによって、
こうしたセクターに活躍の場所を変えようとする人が
増えてきたとのこと。
ただし、NPOの人たちによれば、
優秀な人材が来てくれるのは嬉しいけれど、
営利企業にいた人たちに、
非営利企業での働き方など新たな文化を
再教育する必要があるのが悩みの種とのこと・・・。

日本では、どの程度、そんな動きがでているのか
わからないけれど、

日本の場合は、大企業を退職して、
中小企業に行く人が増える動きが加速したら良いのに・・
と思っていましたが、
きっと、ここでも、中小企業における働き方という意味では、
企業文化の違いに対しての再教育が必要かもしれません。

次のワークショップは、
金融危機後の世界を見据えて、我々は何をするべきか。
ということをディスカッションしました。

この時間は、スイスの地元紙からの取材を受けていたので、
ディスカッションに参加することができませんでした。

ディスカッションの結果は、
各グループリーダーが発表し、
それがホワイトボードにマインドマップ的に
まとめられていくのが、ダボスのワークショップの形。
結果は、下の写真の通り。

img_1400.JPG

全体を振り返ると、
なぜ、金融危機が起きたのかという議論が、
金融の仕組みや政府の政策や管理の失敗が
原因だったというところに集約しがちで
ちょっと物足りなかったというのが印象です。

もちろん制度の見直しなど、技術論も大切だけど、
技術は必ず文化とセットで考えるべきだと思う。

以前、新幹線の取材をしたときに、JR東海の方が、
新幹線の安全技術は、最高級だけど、
それを管理運営する組織文化次第で、
安全ではなくなることもあり得るとおっしゃっていた。

いかなる文化を世界に生み出すか、
どのような文化を求めるべきかを
もうちょっと議論したかった・・。

でも、いろんな分野の人たちとの議論は、
いろんな角度から意見が聞けて、
とても参考になった。

ただ、どうしても英語での議論なので、
言葉の壁とセッションリーダーが欧米人のケースが多いので
アジア的な発想は、マイノリティになってしまうのが残念です・・・。

今日は、明日からの出張に必要なものを
買いに出かけたついでに、
神保町の古本屋街に立ち寄りました。

最近は、本屋さんに行っても
あまり面白い本がないけれど、

古本屋さんは、
長年、読み継がれる本が
並んでいるので、
次々に興味を惹かれてしまう。

そんな中で、ふと手にとった一冊は、

「仏教の宇宙性」。

薄くて、汚れているのに・・800円。
ちょっと高いのでは?と思いつつ、
ぱらぱらとめくってみた。

仏教の中道の実践について、
社会主義と資本主義の対立を例にして、
解説をしていたりして・・・
普通の仏教書とは、ちょっと趣が違う。

いつ、誰が書いた本なのかしら?

初版は、昭和33年7月。

私が手に取ったのは、同年9月の二刷のもの。

著者は、明治38年生まれの
寺本尊美(てらもと・たかよし)氏。

出版された昭和33年当時、
寺本氏は、安田生命の企画部長。

支社長や投資調査部長を経て、
企画部長に就任されたという経歴の持ち主で、
学生時代から仏教の研究を続け、
この本の出版が、実現したとのこと。

当時の社会の状況を引き合いに出しながら、
仏教の解説を展開するスタイルは、
とても読みやすいし、面白い。

そして、ふと気づいたのは、
その当時の社会の状況と今は、
あんまり変わらないということ。

以下は、追補の一部抜粋ですが、
つい最近の出来事そのものです・・・。

 仏を忘れた日本人

 戦後日本の社会には、凶悪犯罪が頻々と
 行われております。都会ではタクシーの運
 転手を背後から刺し殺して、わずかな売上
 げ金を奪うとか、またある地方では、実の
 わが子を毒殺して、保険金を搾取するとか
 ・・・・。とても人間のすることとは思えによ
 うな犯罪が、平気で行われるようになりました。
 (以下略)

資本主義の問題や国際政治の問題にも
触れていらっしゃいますが、その指摘も
まさに、今指摘されていることと変わらない。

数年前に、シューマッハの
「スモールイズビューティフル」を読んだときも、
レイチェルカーソンの「沈黙の春」を読んだときも、
同じような印象を受けました。

人間も社会も、なかなか変われない。

こうした書籍が出てから、半世紀経って
ようやく、環境問題、食糧問題、金融危機に直面し、
変化の兆しが見え始めてきたところ。

そう考えると、人間の人生って、短すぎる・・と
思ってしまいました。

生きている間に見ることができる社会の変化って、
どの程度のものなのだろうか。

でも、いつか、よき方向に社会は変わる。

そう信じて、その良き方向を考え、発信し、
そして自らも、その方向へと歩みを続けること
それが、人生なのでしょうか。

「諸行無常」。
一切のものは常に変化する

この言葉は、なんだか寂しい言葉だと
思っていましたが、

一切のものは良き方向に
変化する可能性があるのだと

希望に満ちた言葉として
受け止めるべきなのかもしれないと
思ったのでした。

今日は、朝から、2月に放送予定の
私のネットラジオ「社長Talk」の収録でした。

今日のゲストは、
日本商工経済研究所の坂井社長。

「不況下こそ、中小企業にチャンスがある」

これが、今日うかがったお話の中心テーマ。

確かに!なるほど!
と思うことがたくさんありました。

そして、
中小企業がこれからとるべき
経営スタイルや人材戦略は、

世界が今直面している、
「持続性の問題」「高齢社会の問題」など
数々の問題を解決する
ひとつの方策になるかもしれない・・・

そんな気持ちが高まってきました。

実は、
今週末からは、ダボス会議に出席するために
スイスに出発します。

ダボス会議の前日には、
ヤンググローバルリーダーの会合があり、
この危機から我々は何を学び、
そして、何をするべきかを議論しますが、

そのときに提示すべきアイデアが、
坂井さんとお話していると浮かんできました。

日本の元気な中小企業の経営哲学やスタイルは、
きっとひとつの指針になるのではないかと
思います。

今年のダボス会議は、
やはり金融危機をテーマにしたセッションが多いのですが、
年々存在感が薄れているといわれている日本が
今年は、どんな存在感を示すことができるのか
自分の目で、確認してきたいと思います。

気分一新、2009年の新年。

昨年は、海外出張の機会に恵まれて、
8つの国を訪問しました。

何よりも印象的だったのは、
各地の生活の現場や
学校を訪問できたこと。

日本とは比べものにならない
貧しい生活をする人たちと出会って、
確信したことは・・・

人間の希望の力の偉大さ。

希望は、
どんな困難をも乗り越える原動力であり、
その希望を持つ人が多ければ、
きっと未来は、明るくなる。

翻って、日本。

希望の光が見えにくくなってきたけど、
ちっとも消えてしまったわけではない。

社会を変えようとがんばる社会起業家の人。

従業員の成長を支え、発展する企業経営者。

今年も、日本中の光をたくさん見つけて、
多くの人に届ける仕事ができればと思う。

リーダーたちが放つ光が
より多くの人の心に届きますように・・。